宮崎海岸浸食対策における景観検討(宮崎県宮崎市)
Miyazaki Coast

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宮崎海岸は、宮崎港から一ツ瀬川の間に位置している総延長約10kmの砂浜海岸(直轄区域:L=6,856m)を指し、「住吉海岸」「石崎浜」「大炊田海岸」を総称したものである。宮崎海岸はこの数十年で砂浜の侵食が進み、平成20年4月より国土交通省九州地方整備局宮崎河川国道事務所によって「宮崎海岸侵食対策整備事業」が発足、平成24年1月からそれまでの各種検討を踏まえた事業実施と効果検証を続けている。ここでは海岸の環境や利用との調和を図りつつ、背後地への越波被害を防止するため「浜幅50mの確保」を達成目標とし、①養浜、②突堤・補助突堤、③表面を砂で覆う埋設護岸(巨大土嚢:サンドパック)の3つの工法を同時並行的に行う日本初の総合侵食対策事業が実施されている。
当研究室は上記侵食対策の推進に伴う景観検討に従事し、現在もなお継続的に携わっている。当研究室の検討によって、当初案のコンクリート表面に自然石を張り付けた植石ブロックが、かえって突堤を悪目立ちさせる景観阻害の可能性が指摘され、地形とのかみ合わせが良く(空隙が少なく)、既存護岸の形状と現地地盤への追随姓およびエイジングを考慮した被覆ブロックが採用と市民との合意形成に貢献した。またサンドパックの色調や材質に関する現地検討や提案に加え、砂浜に設置される海岸標識のデザインも行っている。
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