つくみん公園「コンテナ293号」他 地域の拠点づくり(大分県津久見市)
Tsukumin Park “Container 293” in Tsukumi City











大分県津久見市にあるつくみん公園は、2004年にオープンした市内最大規模の公園である。夏期になると津久見市で最も大きな祭りである「つくみ港まつり」が開催され、特に「納涼花火大会」は市内外から多くの人でにぎわっている。休日になると、公園に広がる芝生広場や複合的大型遊具を目的とした子供連れの利用者が訪れるため、親子での来場が利用者全体の約8割を占めている。平日も子供連れや、園児の遠足に利用される等、つくみん公園は人を集客する場として力を発揮している。
2015年秋、つくみん公園でのイベントや活動、市の情報発信の拠点として「コンテナ293号」が設置された。当研究室が参画した「津久見観光周遊性創出事業」の一環としてワークショップを重ね、考案した社会実験によって結実したものである。コンテナ内には雑誌コーナーや観光情報を提供する場及び休憩スペースがあり、本を読む高齢者やウッドデッキに座る家族連れが訪れている。なおコンテナ設置の際には、低予算を補うために地元企業からコンクリートや漆喰等の提供を受け、建設業協会青年部や鉄工所、大工等による施工支援、市民や当研究室および大分大学姫野研究室の大学生、津久見関係者による手作りの設置活動が展開された。
さらに市街地側のコミュニティ拠点(まちのたまり場)として、旧西日本銀行跡の宮本共有会館を一部改装し「Cafe1/2(ニブンノイチ)」が設置されている。ここでもコンテナ設置に携わった市民や大学生ボランティアが壁の漆喰塗りを手伝うなど、多くの支援活動によって達成された。2017年の台風18号による浸水被害時には、Cafe1/2が被災直後の災害ボランティアの待機所兼休憩所として活用されている。
現在、コンテナ293号とCafe1/2はこれらの設置活動に携わった市民らによって設立されたNPO法人まちづくりツクミツクリタイの活動拠点となっている。
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